itisuke雑記帳▼

戸山祭へ(2009年)

 バイトの帰りに戸山高校の前を通ったら、今日が文化祭だと知って、中に入ってみる。

 まあ公立だから、選挙の時は投票所にもなる訳ですね。私立の様に一張羅を着て入る必要もないかと思っていたら、受付で「ご家族の方ですか?」と聞かれてしまいました。

 戸山祭は2日半制と言って、3日目の月曜はお昼で終わります。もう11時半だったので、申し訳程度に「今日は12時までですよね」と伺うと、隣りの隣りに座っていた先生が、わざとらしくパンフレットを広げて、「映画が終わるのは1時半ですよ。早閉まいする生徒がいるので、ゴタゴタするかもしれないですよ」とのこと。どうも申し訳ありません。

 ここは高1は展示、高2は演劇、高3は映画という形で全クラス参加なんですが、高3の映画は生物、物理、化学講義室という階段教室を主な会場に、3日間で各クラス5回ずつ上映しています。でも高2の演劇は体育館で、1クラス3日間で1回だけの上演です。

 1階から5階へ、上の階へ上がるごとに、少しずつ出し物が増えて行く感じかな。演劇の1回目と5回目では、全く感じが変わりますので、僕などは文化部の展示を体育館へ移し、演劇の方を教室で、1日に何度も公演した方が盛り上がる様に思うのですが、まあ全ての参加団体を見るなら、これくらいの上演回数ということなのか。

 この高3映画というのは20年くらい続いていて、全国でこんなことをやっているのは、この戸山だけなのだそうです。2年前に見た時は、15分ものと50分ものとあって、50分の方に力の入った作品がみられました。

 いつも来る時は、まず映画を見て、合間に展示を見ることが多いのですが、今回は時間もないので、1階から5階へと校舎を歩いてみることにしました。

 各教科の職員室や、掲示板という掲示板に、やたらと新聞記事の切り抜きが貼ってありまして、一番多いのはOBによる昔話や、活躍を紹介するものでした。

 まあ展覧会に来たのですから、気軽に興味本位で教室に入ってみて、知らない話を読んでみたり、いろいろ教えてもらったりする訳ですね。学生公論という機関紙をパラパラみたり、天文台で部員の人と漫才みたいなやりとりを楽しんだり。

 そんなこんなで、もう12時を過ぎました。また今度は5階から4階へと、来た道を逆に歩いておりますと、これから物理講義室で映画が始まりますとのこと。まあ一つは見て帰りますか。

 僕が見た「The Second Rebellion」というのは、結構いい映画でした。1部と2部が30分ずつあって、最初の挨拶で「2部の最後まで見て、評価してほしい」と説明がありました。

 まず1部ですが、まあいろいろあって、主人公の高校生が切れて、学校から飛び出すシーンがあります。近くの公園を歩いていると、そこで講演会を開いているワンピース姿のおじさん(笑)から「まあ話を聞きなさい。何があったのか、話してみなさい」という様なことを。

 そこでのやりとりを通して、主人公は考えを変えて、とある学校の問題を解決する。そこで先生が依願退職してしまうのですが、代わってその公園にいたおじさんが教壇に立つ。という所で1部は終わります。5~6人帰ったかな? 大人の人が多かった。

 この戸山祭映画というのは、問題提起(昔は「訴え」と言った)がないと、評価の対象にはなりません。2部に入ると、そのおじさんの大学生時代から、教壇に立つまでを描くのですが、急にBGMが良くなって、凝った見せ方が目立つ様になります。

 A4のカラーコピーしたのを半分に折った、8ページの小冊子によりますと、監督が5人で脚本が11人いて「本当に話の製作段階が長く、撮影もNGとハプニングの連続で大変でした」とのことでした。

 他にも、いい映画があったんだろうなぁ~。ちょっと、最後のシーンで自分と照らして、胸にグッと来るものがありました。