itisuke雑記帳▼

早稲田祭で鉄研へ

  早稲田祭があったので、鉄研まで冊子を買いに行って来ました。校門で無料パンフレットをもらい、鉄研はどこかなと探して、1号館の4階へ。

  夜勤開けだったので、熱心な学生の呼び込み風景はまぶし過ぎました。サークルが多すぎるので、本当に鉄研だけ見させてもらいました。今年は大隈講堂が改修だったのですが、正門をふさいで特設ステージを造るというのも珍しいですね。

  で、さっそく鉄研の教室へ入ると、アンケートと一緒に展示内容の解説、最近1年間の活動を紹介した小冊子を渡されました。展示は模型・写真・乗車券・アジアの4つの分野。模型と写真は「班」で、乗車券とアジアは「分科会」と呼ぶらしいんですが、「これらは、会員の日頃の興味関心を結集したものであります。鉄道を見る際の切り口はいろいろあります。それぞれの魅力を感じていただけると幸いです」と、最初のあいさつにありました。

  まあまずは、チラチラと展示や写真なんかを見て、模型を見ました。模型の大きさは6×4,8mで、2000年に基礎部分が完成し、毎年改良を続けながら、450両収容のヤード、道路を開けて地下鉄のホームを見せるという、ユニークなのもありました。模型の体験運転は1線、1人5分程度ですが、「カメラ車両」か、持参した車両の運転も可能だとの事です。

  それから、アジアの鉄道のコーナーが珍しかったので、まじまじと。ノートパソコンで、韓国や香港の地下鉄や、台湾新幹線の建設中の様子を紹介したPR映像を流していたほか、ソウル地下鉄の行先表示機(方向幕)、各国の時刻表やパンフレット類、台湾で出されたゲンかつぎの硬券や駅弁のパッケージ、鉄道グッズとして、ソウル地下鉄30周年の絵はがき、電車型のホチキスや、改札ボックス型のペン立てみたいのがありました。

  写真としては、台湾のサトウキビ列車、香港の2階建て路面電車やライトレール、北朝鮮が韓国に侵攻する為に掘ったトンネルを走る、観光用のトロッコ車とかあって、僕的には、どこの国だったか、商店街を単線で走り抜ける地方の支線が印象的だったです。(説明書があると助かるよ)

  で、韓国あたりでは、鉄道ファンは少ないと聞いた覚えがあるんですが、香港ではマニアが多いそうです。韓国のワンマン列車のホームに、安全柵が付いている所は日本と似ていますね。(日本が真似たのかな?)。

  さて、そろそろアンケートを書いて帰ろうか、という事で、模型、写真、アジア、切符の展示コーナーへの感想や意見を書き始めまして、改めて切符コーナーの所を見た訳ですが、僕には切符は切手と同じ様な物で、ただいっぱい並んでいても、絵画展を見ている様な感覚しかありませんから、ふとICカードが年を追って並んでいるのが目に入って見ていました。するともう、そうやって30分は教室にこもっているこの客に関心を持ってくれたのか、このコーナーの担当の人が解説してくれました。実はここの所は、拡大コピーした物だと。

  で、その横には、硬券のきっぷなんかと並んで、一回り大きな車内清算でもらう感熱紙の切符が集められていて、「これは、JR(南部線とか)の車内で東急の駅まで買えるという珍しい切符」とのこと。ああなるほど、こうやって解説が入ると、一つ一つを選んで並べているのが分かる。

  それからJR北海道の駅の写真付き入場券とか、クレジットカードで買った切符、関西のICカード・イコカにカタカナで名前が印字された物とか、新駅完成や青函トンネルなどの企画物のオレンジカード。たまたま500円のカードが目に入ったので、西武で最初に出したオレンジカードみたいのは500円で、ライオンズのマークが入っていましたよ、と言いますと、「500円だと、初乗りが130円だとしても、4回も買えない」とおっしゃる。ああなるほど「それは子供向けですかね」と。言葉のキャッチボールですね。

  例えば「今度、浅草線の古い車両が廃止されるそうですが・・」というと、「あれは1つだから、大勢に支障はない」と。なるほど聞いてみるもんだ。最近、前面のライトは小さくなって来て、浅草線も細長の目の車両が増えるのかな、と思っていたので、どうもそうはならないらしい。続いて、青い車両の京急電車のカードがあったので、「今度新しい車両が出たのですか?」と聞いたら、あれはラッピング車なのだそうだ。空港線を走っていたので、「あまり京急の車両は、空港線を走らないんですよね」と言うと、「海岸沿いを走る電車だから、青はあう」と。今後、本線と空港線を色分けする可能性があると言う指摘でしょう。

  僕は今まで、京急というのは全面塗装しているから、いまだにアルミ車を出していないのかと思っていたら、何をバカなって感じで、しかし分かりやすく説明してくれました。要するに「軽量化をして、有名な120キロ運転を実現したのだ」とのこと。全面塗装するのは、アルミはさびるかららしいです。品川・横浜間だと、京急の方が2~3分速いそうです。後でJRは、1編成15両をアルミ車にすると、モーター車が1両減らせるといった話を読んだのを思い出しました。

  また都営新宿線の新旧車両のカードを見て、「あの新車、ホントに揺れないんですよね」と申しますと、「まだ25年くらいだけど廃車」「レール幅が広いので、運搬や再利用が難しい」と言った解説でした。阪急みたいに、リニューアルして長持ちさせて、料金を上げない様にしている所もあれば、中央線みたいに、やはり25年くらいでも、通勤ラッシュの改善の為、加速とか収容人数を上げる必要に迫られる所もあると。

  いやいや、趣味で話が盛り上がるというのは嬉しいものです。解説の方は「要するに、ここはこうだ」と言った具合に、まず切り口をみつけるのが早くて、こう、熱心に考えながら、ゆっくりと言葉を、そのまま文字にできる様な話し方をされる。無駄がない上に、僕みたいのが余計な事を言い出しても、余計な話にしないでくれる。さすが早稲田の優秀な学生さんだなって感じでした。

  結局、2時間近くいすわってしまったので、冊子を3冊買って帰りました。

  また来年も伺いたいものです。